「建設キャリアアップシステム」
『特定技能』の在留資格に該当する外国人としては
「一定の専門性・技能を有し即戦 力となる外国人」となっています。そして
必要となる能力としては、技能と日本語能力があげられており、産業別の試験で認定されるか、
もしくは、従来からある在留資格「技能実習」にて、一定の水準を満たす場合は、試験は免除されることになっています。
これらが各分野に共通する事項の能力の要件として必要とされている事項ですが、特定の産業分野においては、
別途、必要な要件が加算されています。
建設の分野では、『特定技能』の在留資格を取得するために、
「建設キャリアアップシステム」という国土交通省が導入を推進する制度に加入することが、義務付けられます。
この制度は、『特定技能』の在留資格のためだけに設けられたものではなく、日本の建設業全般に対して、構築されたものですが、
国土交通省側からすると、『特定技能』の外国人に、登録を義務付けすることで、制度全体の登録の推進を進めるほか、蓄積データを基にした能力評価で処遇を確保することに狙いがあるといわれています。
「建設キャリアアップシステム」は、試験的にではありますが、すでにスタートしており、運営主体である、
一般財団法人 建設業振興基金において、詳細を確認できます。
ここで説明されているこの制度の概要を引用しますと
『建設キャリアアップシステムでは、一人ひとりの技能者がまちがいなく本人であることを確認したうえでシステムに登録し、IDが付与されたICカードを交付することが最初のスタートになります。ICカードが本人を証明する機能を担うことになります。その上で、いつ、どの現場に、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたのか、日々の就業実績として電子的に記録・蓄積されます。同時に、どのような資格を取得し、あるいは講習を受けたかといった技能、研鑽の記録も蓄積されます。こうして蓄積された情報を元に、最終的には、それぞれの技能者の評価が適切に行われ、処遇の改善に結びつけること、さらには人材育成に努め優秀な技能者をかかえる事業者の施工能力が見えるようにすることを目指します。』
としています。